ThinkPadをできるだけ手頃な価格で選びたい人に、まず候補になるのがThinkPad Eシリーズである。ThinkPadらしいキーボードや実用的な端子構成を備えながら、価格を抑えたビジネス向けノートPCだ。現在は、持ち運びやすい14型のThinkPad E14と、大画面・テンキーを備えた16型のThinkPad E16が中心となっている。
Lenovo公式サイトでは最新世代だけでなく、Intel・AMD、旧世代の一部モデルも併売されている。そのため、「E14とE16のどちらを選ぶか」「IntelとAMDの違いは何か」「最新世代を選ぶべきか」など、モデル選びは少し分かりにくい。
本記事では、Lenovo公式サイトで現在取り扱われているThinkPad Eシリーズに絞って比較する。E14・E16の違い、CPUや世代ごとの特徴、Eシリーズのメリット・注意点、T・Lシリーズとの違いまで整理し、自分に合った1台の選び方を解説する。
- 持ち運びやすさ重視 → E14
- 大画面・テンキー重視 → E16
- 最新AI+拡張性重視 → 最新Intel / AMD
- 一般業務・価格重視 → IWL(Wildcat Lake搭載のIntel版) / 前世代AMD
ThinkPad Eシリーズとは
ThinkPad Eシリーズは、価格と実用性のバランスを重視したThinkPadである。
上位のTシリーズやX1シリーズと比べると、軽量性や素材、モバイル向け機能などを抑える一方、キーボード、TrackPoint、豊富な端子など、ThinkPadらしい基本的な使い勝手は受け継いでいる。
特に魅力なのは、比較的手頃な価格でThinkPadを導入できることである。
Office、Web会議、ブラウザ、資料作成といった一般的なビジネス用途であれば、Eシリーズでも十分な性能を選べる。
また、モデルによってはメモリやSSDを購入後に増設できるため、最初は必要最低限の構成で購入し、後から拡張する使い方もしやすい。
Eシリーズが向く人
Eシリーズは、次のような人と相性がよい。
- ThinkPadをできるだけ手頃な価格で購入したい
- OfficeやWeb会議など一般的な業務が中心
- メモリやSSDを後から増設したい
- 会社や自宅で長く使える実用的なPCが欲しい
- 最新AI機能も含めて複数のCPUから選びたい
一方、毎日持ち歩くための軽さや、より高級な素材、WWAN(SIMでつながるモバイル通信)などを重視するなら、TシリーズやX1シリーズも比較したい。
E14とE16の違い
現在のThinkPad Eシリーズを選ぶうえで、最初に決めたいのがE14とE16のどちらにするかである。
CPUを選ぶ前に、まず画面サイズと使い方を決めると選択肢を絞りやすい。
| 比較項目 | ThinkPad E14 | ThinkPad E16 |
|---|---|---|
| 画面サイズ | 14型 | 16型 |
| 携帯性 | 高い | 据え置き向き |
| 重量 | 約1.3kg台~ | 約1.6kg台~ |
| テンキー | なし | あり |
| 作業領域 | 標準 | 広い |
| 向く用途 | 持ち運び・会議 | Excel・事務作業 |
| 選び方 | 携帯性重視 | 大画面重視 |
E14は持ち運び向け
ThinkPad E14は14型で、E16より小さく軽い。
自宅とオフィスを行き来したり、会議室へ持ち運んだりするならE14の方が扱いやすい。
最新のGen 8だけでなくGen 7やGen 6も販売されており、CPUや価格の選択肢も多い。

E16は大画面向け
ThinkPad E16は16型ディスプレイとテンキーを備える。
Excelや会計ソフトなど数字を入力する作業が多い人や、外付けディスプレイを使わずに広い作業領域を確保したい人に向いている。
重量はE14より増えるため、毎日の持ち運びよりもオフィスや自宅で据え置き中心に使うPCとして選びやすい。

E14とE16で迷ったら、持ち運ぶならE14、大画面とテンキーならE16と考えると分かりやすい。

現在販売中のEシリーズ
11月5日時点で、Lenovo公式サイトではE14・E16ともに複数世代が取り扱われている。価格は毎日変わるため、表の価格は自動で更新している。
本記事では歴代のEシリーズを網羅するのではなく、現在公式サイトで購入を検討できるモデルだけを対象としている。
E14の現行モデル
E14は次の7モデルが取り扱われている。Gen 7 IAL(Arrow Lake搭載のIntel版)は公式で在庫切れの表示だ。
| モデル | CPU | 主な特徴 | 公式価格 |
|---|---|---|---|
| E14 Gen 8 Intel | Core Ultra シリーズ3 | 最新AI・高い拡張性 | ¥220,220〜 |
| E14 Gen 8 IWL | Core シリーズ3 | 一般業務・価格重視 | ¥147,565〜 |
| E14 Gen 8 AMD | Ryzen AI 300/400 | AI・性能・拡張性 | ¥212,696〜 |
| E14 Gen 7 IAL | Core Ultra シリーズ2 | CPU性能・拡張性 | 在庫切れ |
| E14 Gen 7 ILL | Core Ultra 200V | 省電力・Copilot+ PC | ¥199,980〜 |
| E14 Gen 7 AMD | Ryzen 200 | 実用性能・価格 | ¥158,840〜 |
| E14 Gen 6 AMD | Ryzen 7035 | 型落ち・価格重視 | 在庫なし〜 |
※価格は11月5日時点のLenovo公式の最安構成。E14 Gen 7 IALは公式で在庫切れの表示。モデル名を押すと個別レビューへ進みます。
最新世代のGen 8だけでも、Intel・IWL・AMDの3モデルがある。
AI性能や将来の拡張性を重視するならGen 8 Intel・AMD、一般的なビジネス用途と価格を重視するならIWLや旧世代モデルも比較候補になる。
E14

E16の現行モデル
E16も7モデルが取り扱われている。Gen 3 IALは公式で在庫切れの表示だ。
| モデル | CPU | 主な特徴 | 公式価格 |
|---|---|---|---|
| E16 Gen 4 Intel | Core Ultra シリーズ3 | 最新AI・高い拡張性 | ¥220,814〜 |
| E16 Gen 4 IWL | Core シリーズ3 | 一般業務・価格重視 | ¥154,880〜 |
| E16 Gen 4 AMD | Ryzen AI 300/400 | AI・性能・拡張性 | ¥189,860〜 |
| E16 Gen 3 ILL | Core Ultra 200V | 省電力・Copilot+ PC | ¥153,615〜 |
| E16 Gen 3 IAL | Core Ultra シリーズ2 | CPU性能・拡張性 | 在庫切れ |
| E16 Gen 3 AMD | Ryzen 200 | 実用性能・価格 | ¥165,770〜 |
| E16 Gen 2 AMD | Ryzen 7035 | 型落ち特価 | ¥121,990〜 |
※価格は11月5日時点のLenovo公式の最安構成。E16 Gen 3 IALは公式で在庫切れの表示。
最新Gen 4はE14 Gen 8と同様、Intel・IWL・AMDの3系統に分かれる。
16型の大画面とテンキーは共通するため、CPU、AI機能、拡張性、実売価格を中心に比較すると選びやすい。
E16


CPUと世代の選び方
Eシリーズはモデル数が多いが、CPUを細かく覚える必要はない。
大きく分けると、最新AI機能、一般業務、省電力、価格のどれを重視するかで選択肢を絞れる。
最新世代はAI性能が強い
2026年世代となるE14 Gen 8とE16 Gen 4では、Core Ultra シリーズ3やRyzen AI 300/400シリーズを搭載するモデルが中心となる。
Copilot+ PCに対応する構成もあり、AI処理に使うNPU性能が大きく向上している。
また、Intel・AMD版ではメモリ2スロット、デュアルSSDなど高い拡張性を備えるモデルも多い。
AI機能だけでなく、数年間使うことを想定して拡張性を重視するなら、最新Intel・AMD版を中心に比較したい。
IWLは一般業務向け
Gen 8 / Gen 4 IWLは、Core シリーズ3を搭載するモデルである。
Core Ultra搭載モデルほどAI性能や拡張性を重視した構成ではないが、Office、Web会議、ブラウザなど一般的な業務が中心なら十分に検討できる。
最新世代をできるだけ価格を抑えて購入したい人向けの位置づけである。
旧世代も価格次第
Gen 7 / Gen 3やGen 6 / Gen 2も、Lenovo公式サイトで取り扱われている間は比較する価値がある。
特にOfficeやWeb会議中心なら、CPUの世代差を体感しにくい場合もある。
最新世代との価格差が大きければ、旧世代を選ぶことで予算を抑えられる。
一方、価格差が小さいなら、基本的には新しい世代を優先した方が選びやすい。

Eシリーズの長所と弱点
Eシリーズの魅力は価格だけではない。
一方で、上位シリーズとの差もあるため、メリットと注意点の両方を理解して選びたい。
Eシリーズのメリット
- 価格を抑えやすい
- ThinkPadの中ではエントリーに位置づけられ、TシリーズやX1シリーズより購入価格を抑えやすい。
- 法人用途だけでなく、個人の仕事用PCとしても選びやすい。
- ThinkPadらしい操作性
- キーボードとTrackPointを備え、ThinkPadらしい入力環境を利用できる。
- 文章入力やExcelなど、キーボードを長時間使う業務と相性がよい。
- 端子が豊富
- USB-Cだけに集約せず、USB-A、HDMI、有線LANなど、実務で使いやすい端子を備える。
- 変換アダプターをできるだけ使いたくない人にも扱いやすい。
- 拡張できるモデルが多い
- Eシリーズには、メモリ2スロットやSSD 2スロットを備えるモデルが多い。
- 購入後に容量を増やせるため、長期間使いやすいこともメリットである。
購入前の注意点
- モデルによる違いが大きい
- 同じE14やE16でも、メモリ固定式のモデルや1スロット構成のモデルがある。
- モデル名だけで判断せず、購入前に拡張性を確認したい。
- 上位シリーズより重い
- 価格を抑えた筐体設計のため、TシリーズやX1シリーズと比べると重量が増える傾向がある。
- 毎日持ち歩くなら、E14だけでなくT14やX1 Carbonも比較したい。
- モバイル向け機能は限定的
- WWANや超軽量筐体など、上位ThinkPadに用意される機能はEシリーズでは限られる。
- Eシリーズは、モビリティよりも価格と実用性を優先したシリーズと考えると分かりやすい。
Eシリーズは安いけど大丈夫?
Eシリーズが安いからといって、単純に「品質が低い」と考える必要はない。
価格差は、筐体素材、軽量化、通信機能、細かな装備など、上位シリーズとの差によって生まれている部分が大きい。
Office、Web会議、資料作成といった一般業務であれば、Eシリーズで必要十分という人は多い。
一方、毎日の出張や持ち運び、より軽量な筐体、高度な法人向け機能を重視するなら、TシリーズやXシリーズの方が適している。
L・Tシリーズとの違い
ThinkPadにはE以外にもL、T、X1など複数のシリーズがある。
大まかな位置づけを整理すると次のようになる。
| シリーズ | 位置づけ | 主な特徴 |
|---|---|---|
| E | 価格重視 | 実用性とコスパ |
| L | 法人実用 | 管理性とのバランス |
| T | ビジネス標準 | 軽さ・機能・携帯性 |
| X / X1 | モバイル上位 | 軽量・プレミアム |
Eシリーズは、ThinkPadの基本的な操作性を維持しながら価格を抑えたい人向けである。
Lシリーズは法人向けの管理性や構成選択、Tシリーズは携帯性や完成度とのバランス、X1シリーズは軽量性や高級感をさらに重視した位置づけとなる。
一般的な業務で価格を重視するなら、まずEシリーズから検討して問題ない。
そのうえで重量やモバイル機能に不満があれば、TシリーズやXシリーズへ比較対象を広げるとよい。
用途別Eシリーズの選び方
最後に、使い方から選択肢を整理する。
| 使い方・重視すること | 比較したいモデル |
|---|---|
| 持ち運びたい | E14 |
| 大画面で作業したい | E16 |
| テンキーが必要 | E16 |
| 最新AI機能を使いたい | Gen 8 / Gen 4 Intel・AMD |
| 一般的なOffice業務 | IWL / 前世代AMD |
| CPU性能と拡張性 | Intel IAL / 最新Intel |
| 省電力を重視 | ILL |
| 価格を最優先 | 型落ちAMD |
持ち運ぶならE14、大画面ならE16。
まずこの2択を決め、その後にCPUを選ぶのが最も分かりやすい。
最新AI機能や将来性を重視するなら、Gen 8 / Gen 4のIntel・AMD版を中心に比較したい。
OfficeやWeb会議など一般的な業務が中心なら、IWLやGen 7 / Gen 3 AMDでも十分に検討できる。
さらに価格を優先するなら、Gen 6 / Gen 2 AMDなどの在庫限りモデルも候補になる。

よくある質問
- Eシリーズはなぜ安い?
-
EシリーズはThinkPadのエントリーラインで、上位シリーズより筐体素材、軽量化、通信機能などを抑えることで価格を下げている。
一方、キーボード、TrackPoint、ビジネス向け端子など、ThinkPadの基本的な使いやすさは維持されている。
- E14とE16はどちらがいい?
-
持ち運びを重視するならE14、大画面とテンキーを重視するならE16が分かりやすい。
CPUラインアップは似ているため、まず画面サイズから決めるとよい。
- IntelとAMDはどちらがいい?
-
どちらも一般的なビジネス用途では十分な性能を選べる。
最新世代ではIntel・AMDともCopilot+ PC対応モデルがあり、価格やCPU・GPU性能、Thunderbolt / USB4などの違いを比較して選びたい。
- メモリやSSDは増設できる?
-
モデルによって異なる。
Intel・AMD版にはメモリ2スロット、SSD 2スロットを備えるモデルが多いが、ILL(Lunar Lake搭載のIntel版)やIWLなど固定メモリ・1スロット構成のモデルもある。
購入前に各モデルの記事で確認したい。
- 型落ちモデルでも大丈夫?
-
Office、Web会議、ブラウザなど一般的な業務なら、旧世代でも十分なケースは多い。
ただし、最新モデルとの価格差が小さいなら、新しいCPUや長い販売期間を考慮して最新世代を選んだ方がよい。
- Eシリーズで一番安いモデルは?
-
11月5日時点のLenovo公式価格では、型落ちのE14 Gen 6 AMDが在庫なし〜、E16 Gen 2 AMDが¥121,990〜です。最新世代で安いのはE14 Gen 8 IWL(¥147,565〜)とE16 Gen 4 AMD(¥189,860〜)です。
- E14 Gen 8とGen 7の違いは?
-
主な違いはCPUです。Gen 8はCore Ultra シリーズ3・Core シリーズ3・Ryzen AI 300/400、Gen 7はCore Ultra シリーズ2・Ryzen 200を搭載します。価格差が大きい日はGen 7、小さい日はGen 8を選ぶと失敗しにくいでしょう。
まとめ
ThinkPad Eシリーズは、ThinkPadらしい操作性と実用性を備えながら、価格を抑えたシリーズである。
選び方はシンプルで、持ち運びならE14、大画面とテンキーならE16。そのうえで、最新AI機能と拡張性なら最新Intel・AMD、一般業務と価格重視ならIWLや旧世代AMDを比較するとよい。
本記事では、11月5日時点でLenovo公式サイトから購入を検討できるモデルを中心に紹介した。詳細はE14・E16それぞれの比較記事で確認してほしい。
主なモデルの今日の価格です(11月5日時点、安い順)。


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