ThinkPad E16 Gen 4 AMDは、Ryzen AI 300 / 400シリーズを搭載した16型ビジネスノートPCである。
16型・16:10の大画面にテンキーを備え、Excelや資料作成などのデスクワークに向く。さらにCopilot+ PCに対応し、USB4×2、メモリ2スロット、デュアルSSDなど、長く使うための拡張性もしっかり確保している。
同じE16 Gen 4にはCore Ultra版と価格重視のIWLもある。その中でAMD版は、Ryzen AIの性能と拡張性を備えながら、Intel版との価格差も含めて選べるモデルという位置づけだ。
本記事では、CPU・GPU性能、ディスプレイ、拡張性、Intel版との違いを整理し、どの構成を選ぶべきかを解説する。
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特徴と向いている人
ThinkPad E16 Gen 4 AMDの特徴は、16型の作業性と、AI性能・拡張性をまとめて確保できることだ。
| 注目点 | 内容 |
|---|---|
| CPU | Ryzen AI 5 / 7 300・400シリーズ |
| AI | 最大50TOPSのNPU |
| Copilot+ PC | 対応 |
| GPU | Radeon 820M / 840M / 860M |
| メモリ | DDR5 SO-DIMM×2 |
| 最大メモリ | 64GB |
| SSD | M.2 SSD×2 |
| 画面 | 16型 WUXGA / WQXGA |
| 端子 | USB4×2、HDMI、LANなど |
| キーボード | テンキー搭載 |
| バッテリー | 48Wh / 64Wh |
| 重量 | 約1.63kg~ |
特に、ノートPCを仕事のメインマシンとして使う人には検討しやすい。
大画面でExcelや複数ウィンドウを扱い、必要に応じてメモリやSSDを増設する。こうした使い方と相性がよい。
一方、毎日長時間持ち歩くことを最優先するなら、14型のE14 Gen 8 AMDも比較したい。
主なスペック
ThinkPad E16 Gen 4 AMDの主な仕様は以下の通り。
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| CPU | Ryzen AI 5 / 7 300・400シリーズ |
| GPU | Radeon 820M / 840M / 860M |
| NPU | 最大50TOPS |
| Copilot+ PC | 対応 |
| メモリ | DDR5-5600 SO-DIMM×2 |
| 最大メモリ | 64GB |
| SSD | PCIe 4.0 NVMe |
| SSDスロット | M.2 2242×1+M.2 2280×1 |
| ディスプレイ | 16型 WUXGA / WQXGA IPS |
| バッテリー | 48Wh / 64Wh |
| 高速USB-C | USB4 40Gbps×2 |
| 無線LAN | Wi-Fi 6E / Wi-Fi 7 |
| 重量 | 約1.63kg~ |
| サイズ | 約356×249mm |
| 最大厚 | 約21.15~21.95mm |
| OS | Windows 11 Home / Pro |
AMD版でもCore Ultra版と同じく、メモリ2スロットとSSD2スロットを確保している。
購入時の構成だけでなく、数年間使う中で容量を増やせる点がEシリーズらしい。
デザインと携帯性

本体サイズは約356×249mm、重量は約1.63kgから。
天板にはアルミニウムを採用し、底面は構成によってアルミニウムまたはPC-ABS樹脂となる。
ブラックを基調とした筐体に赤いTrackPointを配置した、ThinkPadらしいデザインである。
16型なので14型のE14ほどコンパクトではないが、そのぶん画面とキーボードの作業領域を確保できる。
特に自宅とオフィスを行き来しながら、ノートPCをメインマシンとして使う人には、16型のメリットが分かりやすい。
携帯性だけでなく、机上での作業効率を優先したい人向けのサイズである。
CPU・GPU性能
ThinkPad E16 Gen 4 AMDには、Ryzen AI 300 / 400シリーズを採用する。
ただし、Ryzen AI 5 / 7という名称だけで性能を判断しない方がよい。
同じRyzen AI 5でも4コアと6コアのモデルがあり、内蔵GPUにも違いがあるためだ。
Ryzen AI 5を中心に選ぶ
主なCPUの違いを整理すると以下の通り。
| CPU | コア / スレッド | GPU |
|---|---|---|
| Ryzen AI 5 330 | 4コア / 8スレッド | Radeon 820M |
| Ryzen AI 5 430 | 4コア / 8スレッド | Radeon 840M |
| Ryzen AI 5 435 | 6コア / 12スレッド | Radeon 840M |
| Ryzen AI 7 445 | 6コア / 12スレッド | Radeon 840M |
| Ryzen AI 7 450 | 8コア / 16スレッド | Radeon 860M |
※販売されるCPUは時期や構成によって異なる。
Office、Excel、PowerPoint、Web会議などが中心なら、Ryzen AI 5を基準に考えたい。
特にRyzen AI 5 430は、一般的なビジネス用途を想定した構成として検討しやすい。
一方、複数の重いアプリケーションを同時に使う場合は、6コアのRyzen AI 5 435やRyzen AI 7 445も候補になる。
Ryzen AI 7 450は8コア
上位のRyzen AI 7 450は8コア16スレッドを搭載する。
CPU負荷の高い処理を頻繁に行うなら、こうした上位構成を検討したい。
ただし、OfficeやWeb会議中心の使い方であれば、CPUを上げるよりメモリやディスプレイに予算を回した方が使いやすくなる場合もある。
一般業務ならRyzen AI 5、高いCPU負荷が続く用途ならRyzen AI 7 450という考え方が分かりやすい。
Copilot+ PCに対応
NPUは最大50TOPSで、Copilot+ PCに対応する。
Windowsの対応AI機能をローカルで処理できる点は、価格重視のIWLとの大きな違いだ。
ただし、Copilot+ PCに対応することで、すべてのOffice処理が速くなるわけではない。
AI機能だけでなく、CPU性能やメモリ、SSDの拡張性まで含めて判断したい。
Radeonの性能もCPU次第
内蔵GPUにはRadeon 820M / 840M / 860Mを採用する。
ここもCPUと同じく、単純にRyzen AI 7なら必ず高性能GPUというわけではない。
GPU性能を重視するなら、実際に搭載されるRadeonの型番を確認したい。
また、内蔵GPUはシステムメモリを共有するため、メモリ容量だけでなくデュアルチャネル構成も重要になる。
ディスプレイ
16型・16:10ディスプレイは、E16を選ぶ最大の理由の一つである。
標準WUXGAに加え、100% sRGBの上位WUXGAとWQXGAも用意されている。
| 項目 | 標準WUXGA | 上位WUXGA | WQXGA |
|---|---|---|---|
| 解像度 | 1920×1200 | 1920×1200 | 2560×1600 |
| 輝度 | 400nit | 400nit | 400nit |
| 色域 | 45% NTSC | 100% sRGB | 100% sRGB |
| リフレッシュレート | 60Hz | 120Hz VRR | 120Hz VRR |
| タッチ | 非対応 | 対応 | 非対応 |
| 表面 | 非光沢 | 非光沢 | 非光沢 |
一般的なOffice用途なら、標準WUXGAで十分である。
16型なら1920×1200でも画面が広く、Excelや複数ウィンドウでの作業に向く。
一方、写真編集やデザインなど色を扱う用途では、標準パネルの45% NTSCが制約になる。
画質を重視するなら、100% sRGBの上位パネルを選びたい。
解像度だけでなく、色域とリフレッシュレートまで確認することが重要である。

端子と拡張性
AMD版では、USB4 40Gbpsを2ポート搭載する。
| 端子 | 数量 |
|---|---|
| USB4 40Gbps | 2 |
| USB-A 10Gbps | 1 |
| USB-A 5Gbps | 1 |
| HDMI 2.1 | 1 |
| RJ-45 | 1 |
| オーディオ端子 | 1 |

USB4はUSB PDとDisplayPort 1.4aに対応する。
HDMIと有線LANも本体に搭載しているため、外部ディスプレイや社内ネットワークへの接続もしやすい。
一方、SDカードスロットは搭載しない。
メモリは2スロット
DDR5-5600のSO-DIMMを2基搭載する。
最大64GBまで対応し、デュアルチャネル構成も可能である。
数年間使うことを考えるなら、32GB構成も検討したい。
また、購入時の16GBモデルが8GB×2なのか、16GB×1なのかも確認しておきたい。
16GB×1なら空きスロットへ追加できるが、8GB×2から32GBへ増やす場合は、基本的に既存メモリを交換することになる。
SSDも2台搭載可能
SSDはM.2 2242とM.2 2280の2スロットを装備する。
最初は512GBで購入し、容量が不足したら2台目を追加できる。
Lenovoの公式サポート容量は各スロット最大1TB、合計2TBとなる。
購入時の価格を抑えながら、必要になったらメモリやSSDを増設できる。
この拡張性は、IWLよりAMD版を選ぶ理由の一つである。
キーボードと操作性
ThinkPad E16 Gen 4 AMDでは、16型の横幅を活かしてテンキーを搭載する。
数字を頻繁に入力するExcel、経理、会計、見積書作成などでは、14型のE14よりメリットが分かりやすい。
キーボードは6列構成。
基本キーストロークは1.5mm、Fn列とG/H/Bキーは1.35mmとなる。
TrackPoint、3ボタン構成のクリックパッド、Copilotキー、防滴構造も備える。バックライトは構成によって異なる。
一方、テンキーがあるため、文字入力部分は本体中央からやや左側に配置される。
テンキーをほとんど使わず、携帯性を優先するならE14も比較したい。
なお、現時点でE16 Gen 4 AMDそのものの詳細な海外実機レビューは限られるため、打鍵感やファン音、表面温度については未確認の実測値を掲載しない。
バッテリー
バッテリーは48Whと64Whの2種類を用意する。
| 項目 | 48Wh | 64Wh |
|---|---|---|
| 容量 | 標準 | 大容量 |
| 急速充電 | 最大50% / 30分 | 最大80% / 1時間 |
| 向いている用途 | 机上利用中心 | 外出・長時間利用 |
※急速充電は電源オフやスリープなど、Lenovo所定の条件下での値。
Lenovo公式のMobileMark 30では、64Wh・WUXGA構成で最大14.86時間という測定結果が示されている。
ただし、これは省電力設定など所定条件下での数値であり、実際のバッテリー駆動時間を保証するものではない。
16型は机上での利用が中心になりやすいが、自宅とオフィスを行き来する機会が多いなら64Whを優先したい。
Intelとの違い
E16 Gen 4 AMDを検討するうえで、直接の比較相手となるのがCore Ultra版である。
| 項目 | AMD | Intel Core Ultra |
|---|---|---|
| CPU | Ryzen AI 300 / 400 | Core Ultra シリーズ3 |
| Copilot+ PC | 対応 | 対応 |
| NPU | 最大50TOPS | 最大50TOPS |
| GPU | Radeon Graphics | Intel Graphics |
| メモリ | SO-DIMM×2 | SO-DIMM×2 |
| 最大メモリ | 64GB | 最大64GB※ |
| SSD | 2スロット | 2スロット |
| 高速USB-C | USB4×2 | Thunderbolt 4×2 |
| 重量 | 約1.63kg~ | 約1.63kg~ |
※Intel版の最大メモリ容量は販売形態によって異なる。
基本的な拡張性はかなり近い。
大きな違いはCPU・GPUと、高速USB-CがUSB4かThunderbolt 4かという点である。
Thunderbolt周辺機器を使うことが決まっているなら、Intel版は選びやすい。
一方、AMD版もUSB4 40Gbps×2を備えるため、一般的なUSB-Cドックや外部ディスプレイとの接続に対応しやすい。ただし、周辺機器との互換性は個別に確認したい。
Intel版とAMD版は、実際に選ぶCPU・GPUと価格差を比較して決めたい。

IWLとの違い
IWLは、同じE16 Gen 4でも価格を抑えた一般業務向けの位置づけである。
| 項目 | AMD | IWL |
|---|---|---|
| CPU | Ryzen AI 300 / 400 | Core シリーズ3 |
| Copilot+ PC | 対応 | 非対応 |
| NPU | 最大50TOPS | 最大17TOPS |
| メモリ | 2スロット | 1スロット |
| 最大メモリ | 64GB | 32GB |
| SSD | 2スロット | 1スロット |
| 高速USB-C | USB4×2 | Thunderbolt 4×2 |
IWLでも16型ディスプレイとテンキー、Thunderbolt 4×2などは確保している。
OfficeやExcelが中心で、AI性能や大容量メモリを必要としないなら、IWLでも十分検討できる。
一方、Copilot+ PCに加えてメモリやSSDの拡張性も重視するなら、AMD版を比較したい。
IWLは価格重視、AMD版はAI性能と拡張性も確保したい人向けという違いで考えると分かりやすい。
Gen 3 AMDとの違い
旧世代のE16 Gen 3 AMDも、価格によっては比較対象になる。
Gen 3 AMDはRyzen 200シリーズを中心とした構成で、Gen 4ではRyzen AI 300 / 400シリーズへ移行した。
| 項目 | Gen 4 AMD | Gen 3 AMD |
|---|---|---|
| CPU | Ryzen AI 300 / 400 | Ryzen 200など |
| Copilot+ PC | 対応 | 基本非対応 |
| NPU | 最大50TOPS | CPUによって異なる |
| メモリ | 2スロット | 2スロット |
| SSD | 2スロット | 2スロット |
| USB4 | 2ポート | 1ポート |
| 標準WUXGA | 400nit | 300nit |
| 重量 | 約1.63kg~ | 約1.71kg~ |
Gen 4では、Copilot+ PC対応に加え、USB4が2ポートとなり、標準ディスプレイの輝度も400nitへ向上した。
一方、メモリ2スロットとSSD2スロットはGen 3にも備わっている。
したがって、旧世代が大きく値下がりしている場合は、Gen 3にも購入候補としての意味がある。
AI機能やUSB4×2を重視するならGen 4。価格差が大きければGen 3も比較したい。
おすすめ構成
E16 Gen 4 AMDは、CPUだけでなくディスプレイやメモリ構成も購入判断に影響する。
| 用途 | CPU | メモリ | SSD | 画面 |
|---|---|---|---|---|
| 標準ビジネス | Ryzen AI 5 | 16GB | 512GB | WUXGA |
| 長期利用 | Ryzen AI 5 | 32GB | 1TB | WUXGA |
| 高負荷業務 | Ryzen AI 7 450 | 32GB | 1TB | 用途に合わせる |
| 画質重視 | Ryzen AI 5 / 7 | 32GB | 1TB | WQXGA |
一般的なOfficeやExcel中心なら、Ryzen AI 5+16GB+512GB+WUXGAを基本に考えたい。
複数アプリを同時に開くことが多く、数年間メインPCとして使うなら32GBも有力である。
また、Ryzen AI 7 450はCPUだけでなくRadeon 860Mを搭載するため、上位GPUが必要な場合にも候補になる。
写真編集や画像を扱うなら、標準WUXGAの45% NTSCより、100% sRGBの上位ディスプレイを優先したい。
特にAMD版では、CPU名だけでなく、搭載GPUとメモリのデュアルチャネル構成まで確認することが重要だ。

まとめ
ThinkPad E16 Gen 4 AMDは、Ryzen AIと16型ディスプレイを組み合わせた、デスクワーク向けのThinkPadである。
Copilot+ PCに対応し、SO-DIMM×2、SSD×2、USB4×2を備えるため、価格重視のIWLより拡張性を重視した構成となっている。
特に、Excelや資料作成で大画面とテンキーを使いたい人、メモリやSSDを後から増設して長く使いたい人には検討しやすい。
一般的な仕事ならRyzen AI 5を軸に、必要なメモリ容量とディスプレイを選びたい。
16型の作業性、Ryzen AI、拡張性をまとめて求めるなら、ThinkPad E16 Gen 4 AMDは有力な選択肢である。
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