CADや設計、開発の作業を持ち運べるノートPCでこなしたい人に、まず候補になるのがThinkPad P14sとP16sだ。携帯性と専門業務向けの性能を両立したモバイルワークステーションである。
2026年の最新世代は、P14s Gen 7とP16s Gen 5。それぞれIntel版とAMD版が用意され、計4モデルから選べる。
しかし、違いは単なる画面サイズやCPUメーカーだけではない。P14sではIntel版とAMD版でGPU構成や重量が異なり、P16sではIntel・AMDともにNVIDIA RTX PROを選択できるなど、モデルごとに特徴がある。
本記事では、最新4モデルのスペック・GPU性能・重量・拡張性を比較し、CAD・設計・開発などの用途に合った選び方を解説する。 旧世代のGen 6・Gen 4の販売状況と、今日の価格もあわせて紹介する。
まず結論|4モデルの違い
P14sとP16sを選ぶ際は、画面サイズ・GPU性能・携帯性の3つが判断のポイントになる。
最新4モデルの特徴と、Lenovo公式の価格(10月17日時点)は次のとおり。4モデルとも公式で購入できる。
| モデル | こんな人におすすめ | 公式価格 | 購入先 |
|---|---|---|---|
| P14s Gen 7 Intel | 14.5型+RTX PROで3D CAD | ¥346,588〜 | 公式サイトで見る |
| P14s Gen 7 AMD | 約1.29kg〜の軽さとCPU性能を重視 | ¥271,568〜 | 公式サイトで見る |
| P16s Gen 5 Intel | 16型でRTX PRO 2000を使いたい | ¥364,694〜 | 公式サイトで見る |
| P16s Gen 5 AMD | 16型+RTX PROを価格も見て選ぶ | ¥312,862〜 | 公式サイトで見る |
※価格はLenovo公式の最安構成で、セールやクーポンで毎日変わる。RTX PROの有無やGPUの種類は選択構成によって異なる。モデル名を押すと個別レビューへ進める。
特に注目したいのは、P16s Gen 5ではIntel・AMDのどちらもRTX PRO 2000を選べることだ。
従来のように「Intelは専用GPU、AMDは内蔵GPU」という単純な選び分けではなく、CPUの特徴や価格も含めて比較できるようになった。
最新4モデルのスペック比較
P14s Gen 7とP16s Gen 5は、いずれも最新世代のCPUを搭載するが、画面サイズ・GPU構成・重量・メモリ仕様に違いがある。
購入判断に関わる主要スペックを比較してみよう。
4モデルの主要スペック
| 比較項目 | P14s Gen 7 Intel | P14s Gen 7 AMD | P16s Gen 5 Intel | P16s Gen 5 AMD |
|---|---|---|---|---|
| CPU | Core Ultra Series 3 | Ryzen AI PRO 400 | Core Ultra Series 3 | Ryzen AI PRO 400 |
| 画面サイズ | 14.5型 | 14型 | 16型 | 16型 |
| 最大GPU | RTX PRO 1000 | Radeon 890M(内蔵) | RTX PRO 2000 | RTX PRO 2000 |
| GPU専用VRAM | 最大8GB | なし(共有メモリ) | 最大8GB | 最大8GB |
| 最大メモリ | 96GB | 96GB | 96GB | 96GB |
| メモリ形式 | LPCAMM2 | DDR5 SO-DIMM | LPCAMM2 | LPCAMM2 |
| メモリ交換 | 対応 | 対応 | 対応 | 対応 |
| 最小重量 | 約1.63kg | 約1.29kg | 約1.79kg | 約1.75kg |
※GPU・メモリは最大構成。RTX PROはBlackwell世代のLaptop GPUを指す。重量はLenovo公称の最小値であり、選択構成によって異なる。出典:Lenovo公式PSREF(P14s Gen 7 Intel/AMD、P16s Gen 5 Intel/AMD)。
スペック表から分かるのは、P14sとP16sではIntel/AMDの選び分けが異なることだ。
P14sはGPU構成と携帯性、P16sはCPUや価格が主な比較ポイントとなる。また、メモリは4モデルとも最大96GBに対応するが、採用するメモリ規格には違いがある。
それぞれの違いを、もう少し詳しく見ていこう。
P14sとP16sの違い

P14sとP16sを選ぶ際、まず考えたいのが画面サイズと持ち運びの頻度だ。
両シリーズとも専門業務向けの性能を備えているが、日常的な使い勝手には明確な違いがある。
P14s|持ち運びを重視
P14sは、オフィス・自宅・外出先を行き来するエンジニアや設計者に向いている。
特にGen 7 AMDは約1.29kgからの軽量設計で、毎日の通勤や出張でも持ち運びやすい。一方、Intel版は14.5型の画面とRTX PRO搭載構成に対応し、携帯性とGPU性能を両立できる。
また、テンキーのないキーボードはホームポジションを中心に操作しやすく、プログラミングや文章入力にも適している。
P16s|大画面を重視
P16sは、CADの図面やExcel、複数のウィンドウを広い画面で扱いたい人に向いている。
16型ディスプレイは作業領域を確保しやすく、テンキーも搭載。数値入力の多い設計・解析業務でも使いやすい。
一方、本体サイズはP14sより大きくなるため、毎日持ち歩く場合は使用するバッグや作業スペースも考慮したい。
外部モニターを使うことが多ければP14s、本体画面での作業が中心ならP16s。 この考え方を基本に、次はIntelとAMDの違いから候補を絞っていこう。
IntelとAMDの違い
P14s・P16sともにIntelとAMDを選べるが、選び方のポイントはP14sとP16sで少し異なる。
P14s|GPUと軽さで選ぶ
P14s Gen 7は、Intel版とAMD版で特徴がはっきり分かれている。
Intel版はCore Ultra Series 3を搭載し、最大RTX PRO 1000を選択可能。3D CADやBIMなど、NVIDIAのプロ向けGPUを必要とする用途に向いている。
一方のAMD版はRyzen AI PRO 400を搭載し、RTX PROには対応しないものの、約1.29kgからの軽量設計が大きな魅力だ。
そのためP14sは、
- 3D CADなどGPU性能を重視するならIntel
- 軽さとCPU性能のバランスを重視するならAMD
という選び方が分かりやすい。
ただし、2D CADやプログラミング、一般的な開発用途であれば、必ずしも専用GPUが必要とは限らない。使用するソフトウェアと扱うデータの規模から判断したい。
P16s|CPUと価格で選ぶ
P16s Gen 5では、Intel版とAMD版の違いはP14sほど単純ではない。
Intel・AMDともに最大RTX PRO 2000を選択できるため、「RTX PROが必要だからIntel」という選び方ではなくなった。
比較する際は、次の4点を確認したい。
| 比較項目 | 確認したいこと |
|---|---|
| CPU性能 | 使用するソフトの処理特性に合うか |
| 内蔵GPU | RTX PROなしで使う場合に必要な性能を満たすか |
| バッテリー | 選択構成による容量や駆動時間の違い |
| 価格 | 同じメモリ・GPU構成でどちらが安いか |
特にRTX PROを搭載する場合は、CPU・GPU・メモリをできるだけ近い構成に揃えて価格を比較すると違いが分かりやすい。
逆にRTX PROを搭載しない場合は、IntelとAMDそれぞれの内蔵GPU性能も選択基準になる。
なお、IntelとAMDのどちらかが常にCPU性能やバッテリー性能で優れているわけではない。搭載するCPUのSKUやGPU構成、バッテリー容量によって結果は変わる。
P16sでは、IntelかAMDかを先に決めるのではなく、必要なGPU・メモリ構成を決めたうえで、CPU性能と販売価格を比較するのがおすすめだ。
GPU性能の違い
CAD・3D設計でP14s/P16sを選ぶなら、GPUの違いも確認しておきたい。
最新4モデルでは、AMD Radeonの内蔵GPUからNVIDIA RTX PRO 2000まで、用途に応じた構成を選択できる。
RTX PROはどれを選ぶ?
| GPU | VRAM | 主な用途 |
|---|---|---|
| Radeon 840M/860M/890M | システムメモリ共有 | 2D CAD・プログラミング・軽めの3D |
| RTX PRO 500 | 6GB | 小規模な3D CAD・設計 |
| RTX PRO 1000 | 8GB | 3D CAD・機械設計・BIM |
| RTX PRO 2000 | 8GB | より負荷の高い3D設計・GPU処理 |
出典:NVIDIA公式GPU仕様、Lenovo PSREF。
RTX PRO 1000と2000は、どちらも8GBのGDDR7を搭載するが、GPU自体の演算性能はRTX PRO 2000が上回る。
ただし、実際の性能はPC側の電力設定や冷却設計によっても変わるため、GPUの型番だけで判断しないことが重要だ。
本格的な3D設計ならRTX PRO搭載構成を基本に、扱うデータの規模と予算からGPUを選びたい。
なお、大規模なGPUレンダリングやAI開発では、8GBのVRAMが制約になる場合もある。そのような用途では、上位のP1やP16も比較しておこう。

メモリ・SSDの選び方
P14s/P16sは、4モデルとも最大96GBメモリに対応している。ただし、メモリの規格や交換方法には違いがある。
メモリは32GB以上を目安に
| メモリ容量 | 主な用途 |
|---|---|
| 16GB | 2D CAD・一般的な開発 |
| 32GB | 3D CAD・プログラミング・マルチタスク |
| 64GB | 大規模な3D設計・仮想環境・解析 |
| 96GB | 大容量メモリを必要とする専門業務 |
専門業務で長く使うなら、32GB以上を基本に、扱うデータが大きければ64GBを検討したい。
また、P14s Gen 7 AMDはDDR5 SO-DIMMを2スロット搭載する一方、ほかの3モデルはLPCAMM2を採用している。
どちらもメモリ交換に対応するが、LPCAMM2は1スロットのため、容量を増やす際は基本的にモジュールを交換する形となる。
SSDは1TBを基本に
ストレージは、CADデータや開発環境をローカルに保存するなら1TBを目安にしたい。
P14s Gen 7・P16s Gen 5はいずれもSSDスロットが1つのため、容量不足になった場合は既存SSDの交換が必要になる。
購入時の価格差も確認しながら、余裕のある容量を選んでおこう。
最新4モデルの詳細レビュー
ここまで比較してきたP14s Gen 7・P16s Gen 5の4モデルについて、個別レビューを用意している。
詳しいスペックやおすすめ構成、購入前の注意点は、各モデルの記事で確認してほしい。
P14s Gen 7
P14s
P16s Gen 5
P16s
旧世代Gen 6・Gen 4は買い?
旧世代のうち、10月17日時点でLenovo公式で新品を買えるのはP14s Gen 6 AMDだけだ。P14s Gen 6 Intel、P16s Gen 4のIntel版・AMD版は公式での販売を終えている。
| モデル | 最大GPU | 公式価格 | 購入先 |
|---|---|---|---|
| P14s Gen 6 AMD | Radeon 890M | ¥200,970〜 | 公式サイトで見る |
| P14s Gen 6 Intel | RTX PRO 1000 | 販売終了 | Amazonで探す |
| P16s Gen 4 Intel | RTX PRO 1000 | 販売終了 | Amazonで探す |
| P16s Gen 4 AMD | Radeon 890M | 販売終了 | Amazonで探す |
※販売終了のモデルは、Amazonの検索結果(中古・整備品を含む)へ進む。モデル名を押すと個別レビューへ進める。
新旧モデルはどう選ぶ?
P14s Gen 6 AMDは¥200,970〜で、Gen 7 AMD(¥271,568〜)より安い。内蔵GPUで足りる2D CADや開発用途で、軽さと価格を重視するなら今も有力な候補だ。
一方、P16sはGen 5でIntel・AMDともにRTX PRO 2000を選べるようになった点が大きい。16型でRTX PROを使うなら、新品はGen 5から選ぶことになる。
販売終了のGen 6 Intel・Gen 4を中古で探すなら、メモリ容量とGPUの有無を出品情報で必ず確かめたい。同じモデル名でも、RTX PROなしの構成がある。
さらに前の世代は、それぞれのレビューで詳しく紹介している。


よくある質問
- P14s Gen 7とGen 6はどちらを買うべき?
-
新しいCPUを重視するならGen 7です。価格を抑えたいなら、公式でまだ買えるP14s Gen 6 AMD(¥200,970〜)も候補になります。Gen 6 Intelは公式での販売を終えています。
- P16s Gen 5とGen 4の違いは?
-
大きな違いはGPUです。Gen 5はIntel版・AMD版ともに最大RTX PRO 2000を選べますが、Gen 4はIntel版が最大RTX PRO 1000、AMD版は内蔵GPUのみでした。Gen 4は公式での販売を終えています。
- P16s Gen 3やP14s Gen 5は今でも買える?
-
Lenovo公式ではすでに販売されていないため、手に入れるなら中古になります。性能や使い勝手はP16s Gen 3レビューとP14s Gen 5 Intelレビューで紹介しています。
- P14sとP16sで迷ったら?
-
週に何度も持ち歩くならP14s、ほぼ据え置きで使い大画面で作業したいならP16sが向いています。最小重量はP14s Gen 7 AMDが約1.29kg、P16s Gen 5は約1.75kg〜です。
まとめ|自分に合う1台を選ぼう
ThinkPad P14s Gen 7・P16s Gen 5は、携帯性と専門業務向けの性能を両立したモバイルワークステーションだ。
まずは14型クラスのP14sか、16型のP16sかを決め、そのうえでGPU性能やCPU、価格からIntel/AMDを選びたい。
特に今世代は、P16sのAMD版でもRTX PRO 2000を選択できるようになり、選択肢が広がっている。
旧世代で今も公式で買えるのはP14s Gen 6 AMDだけで、価格を抑えたい人にはこちらも候補になる。
自分が使用するソフトウェアや持ち運びの頻度を考え、用途に合った一台を選んでほしい。
公式で買える5モデルの今日の価格です(10月17日時点、安い順)。
Pシリーズ全体から比較したい方はこちら

P14s/P16s以外にも、より高性能なGPUや拡張性を求める場合は、P16v・P1・P16も検討してみよう。
最新の価格・セール情報はこちら

ThinkPadの買いどきを知りたい方へ
今すぐ買わなくても大丈夫です。Lenovo公式の価格は毎日記録しているので、値下がりやセールを待ってから選べます。

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