CAD・3D設計・映像制作・AI開発をノートPCでこなしたい人に向けて、ThinkPadが用意しているのがPシリーズです。専門業務向けのモバイルワークステーションで、軽量なP14sから、高性能GPUと拡張性を重視したP16まで5つのシリーズがあります。
しかし、P14s・P16s・P16v・P1・P16は何が違い、IntelとAMDのどちらを選べばよいのでしょうか。
本記事では、2026年のThinkPad Pシリーズを一覧比較し、それぞれの特徴と用途に合った選び方を解説します。各シリーズの今日の最安価格(11月5日時点のLenovo公式)は次のとおりです。
| シリーズ | こんな人におすすめ | 最安価格 |
|---|---|---|
| P14s | 軽さと専門業務の性能を両立したい | ¥246,158〜 Gen 6 AMD |
| P16s | 16型の大画面で設計・開発をしたい | ¥314,182〜 Gen 5 AMD |
| P16v | GPU性能と価格のバランスを重視したい | 在庫なし Gen 3 Intel |
| P16 | GPU性能と拡張性を重視したい | ¥460,416〜 Gen 3 |
| P1 | 薄型・高性能なプレミアムWSが欲しい | ¥603,372〜 Gen 9 |
※Lenovo公式の最安構成。セールやクーポンで毎日変わる。シリーズ名を押すと個別レビューへ進める。
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ThinkPad Pシリーズとは?
ThinkPad Pシリーズは、CAD・3D設計・映像制作・解析など、専門業務向けに設計されたモバイルワークステーションである。
一般的なビジネスノートとの違いは、プロフェッショナル向けGPUの選択肢と、専門ソフトウェアを想定した設計にある。
NVIDIA RTX PROを搭載できるモデルも多く、複雑な3Dモデルの表示やGPUを活用する計算処理などに対応する。
ISV認証とは?
Pシリーズの特徴の一つが「ISV認証」である。
ISV認証とは、AutodeskやDassault Systèmesなどのソフトウェアメーカーが、特定のPC構成やドライバーとの互換性・動作を検証する仕組みだ。
例えば、AutoCAD・SOLIDWORKS・Revitなどを業務で使用する場合、認証された構成を選ぶことは、安定した作業環境を整えるうえで重要な判断材料となる。
ただし、認証状況はモデルやGPU、ソフトウェアのバージョンによって異なるため、購入前に確認しておきたい。
5つのシリーズの違い

Pシリーズは、携帯性を重視したP14sから、GPU性能や拡張性を重視したP16まで、5つのシリーズに分かれている。
重要なのは、P14sからP16へと単純に性能が上がる序列ではないことだ。
薄型・軽量性を重視するP1、性能と価格のバランスを重視するP16vなど、それぞれ設計思想が異なる。
自分の業務に必要な性能と、持ち運ぶ頻度を基準に選ぶことが大切である。
Pシリーズの選び方
Pシリーズを選ぶ際は、CPUやGPUのスペックだけでなく、使用するソフトウェア・持ち運ぶ頻度・画面サイズの3つを基準に考えたい。
① 必要なGPU性能で選ぶ
まず確認したいのが、使用するソフトウェアにどの程度のGPU性能が必要かという点だ。
| 主な用途 | GPU選びの目安 |
|---|---|
| プログラミング・一般的な開発 | 内蔵GPUでも対応可能 |
| 2D CAD・軽めの3D設計 | 内蔵GPUまたはエントリークラスのRTX PRO |
| 3D CAD・BIM・大規模アセンブリ | RTX PRO搭載構成を検討 |
| GPUレンダリング・AI開発 | GPU性能とVRAM容量を重視 |
特に3D CADでは、GPUの有無だけでなく、扱うモデルの規模や使用ソフトの認証状況も確認しておきたい。
② 画面サイズで選ぶ
Pシリーズは、14型クラスのP14sと、16型のP16s・P16v・P1・P16に大きく分かれる。
外出先での利用が多ければP14s、CADや複数ウィンドウを使った作業が中心なら16型が候補になる。
ただし、外部モニターを使うことが多いなら、本体の画面サイズより携帯性を優先する選び方もある。
③ 重量と拡張性で選ぶ
高性能なGPUや大容量メモリを求めるほど、筐体サイズや冷却能力も重要になる。
持ち運びが多いならP14sやP1、据え置き中心でGPU性能や拡張性を重視するならP16vやP16も検討したい。
ただし、同じシリーズでもIntel/AMDやGPU構成によって重量・性能・拡張性は異なるため、最終的には個別モデルの仕様を確認しよう。
Pシリーズの現行ラインナップ
2026年のThinkPad Pシリーズは、P14s・P16s・P16v・P1・P16の5シリーズで展開されている。
最新世代に加えて、一部の旧世代モデルもLenovo公式サイトで取り扱われており、価格や構成によっては有力な選択肢となる。
ここでは、Lenovo公式サイトで取り扱いのあるPシリーズを、シリーズ別に一覧で紹介する。
P14s|14型モバイルWS
P14s
P16s|16型モバイルWS
P16s
P16v|性能と価格を両立
P1|薄型プレミアムWS
P16|高性能・高拡張WS
※価格・販売状況・キャンペーンは毎日のように変わる。最新情報はLenovo公式サイトで確認してほしい。
シリーズ別の特徴と選び方
スペックを比較したところで、各シリーズがどのような人に向いているのかを整理しよう。
P14s|軽さと専門性能
P14sは、外出先でもCADや設計業務を行いたい人に向けた14型クラスのモバイルワークステーションだ。
Gen 7では、Intel版が14.5型・RTX PRO搭載構成に対応する一方、AMD版は約1.29kgからの軽量性が魅力。
GPU性能を重視するならIntel版、軽さとCPU性能のバランスを重視するならAMD版が検討の出発点となる。
P16s|16型と携帯性を両立
P16sは、大画面で作業したいが、持ち運びも諦めたくない人に向いている。
Gen 5ではIntel・AMDともにRTX PRO 2000を選択可能となり、3D CADやBIMなどの専門業務にも対応する構成を選べる。
自宅・オフィス・外出先を行き来する設計者や開発者にとって、検討しやすい16型ワークステーションだ。
P14sとP16sの4モデルを詳しく比較したい方は、以下の記事を参考にしてほしい。

P16v|性能と価格のバランス
P16vは、携帯性よりも作業性能や拡張性を重視しつつ、P1やP16よりも価格を抑えたい人に向いている。
メモリやストレージの拡張性を確保しながら、GPUを活用する専門業務に取り組めるのが特徴だ。
持ち運びはするものの、普段はオフィスや自宅で作業することが多い人に適している。

P1|薄型プレミアムWS
P1は、高性能なワークステーションを薄型のプレミアム筐体に収めたシリーズだ。
GPU性能だけでなく、持ち運びやすさやディスプレイの品質にもこだわりたい設計者・クリエイターに向いている。
ただし、薄型設計のため、最大負荷での持続性能や拡張性はP16と同じではない。
性能だけでなく、日常的な使いやすさや所有感も重視したい人に検討してほしいモデルだ。

P16|性能と拡張性を重視
P16は、Pシリーズの中でも高いGPU性能と拡張性を必要とする専門業務向けのモデルだ。
大規模な3Dアセンブリ、GPUレンダリング、AI開発など、処理負荷の高い用途を想定している。
本体は大きく重くなるが、最大192GBのメモリや上位のRTX PROを選択できる点が強みである。
持ち運びよりも、メインマシンとしての処理性能を重視する人に向いている。

用途別のおすすめモデル
Pシリーズは、使用するソフトウェアや扱うデータの規模によって、必要な性能が異なる。
特にCADや3D設計では、CPU性能だけでなく、GPUの種類・VRAM容量・メモリ容量が作業効率を左右する。
主な用途ごとに、検討したいモデルを整理した。
| 主な用途 | 検討したいモデル | 選び方のポイント |
|---|---|---|
| 2D CAD・図面作成 | P14s / P16s | 携帯性・画面サイズを重視 |
| 3D CAD・機械設計 | P14s Intel / P16s / P16v | RTX PRO搭載構成を検討 |
| 建築設計・BIM | P16s / P16v / P1 | GPU性能とメモリ容量を重視 |
| 映像制作・3DCG | P1 / P16 | GPU性能・VRAM・ディスプレイ品質 |
| AI開発・GPU解析 | P16 | VRAM容量とメモリ拡張性を重視 |
| プログラミング | P14s / P16s | CPU性能・メモリ・携帯性 |
GPUとメモリは余裕を持って
例えば、同じSOLIDWORKSでも、単純な部品設計と数千点の部品を含む大規模アセンブリでは、必要な性能が大きく異なる。
また、AI開発やGPUレンダリングでは、GPUの処理性能だけでなくVRAM容量が制約になることもある。
現在の業務だけでなく、今後扱うデータの規模も考慮して構成を選びたい。
なお、専門ソフトウェアを業務で使用する場合は、購入前にメーカーが公開している推奨動作環境やISV認証状況も確認しておこう。
Pシリーズの歴代モデル
Pシリーズは、2003年のT40pから続く「Tシリーズの高性能版」と、2008年からのWシリーズを引きついで、2015年のP50・P70から始まった。主な節目は次のとおり。
| 年 | 機種 | できごと |
|---|---|---|
| 2003年 | T40p | Tシリーズの高性能版「p」の最初の機種。設計などの仕事向けの流れが始まる |
| 2006年 | T60p | Core Duoを載せた「p」。Lenovoになってからも続いた |
| 2008年 | W500・ W700 | 「W」の名前が付いた最初のワークステーション |
| 2010年 | W510 | 第1世代Core i7を載せた |
| 2012年 | W530 | 第3世代Coreを載せた。日本では2012年6月に発表 |
| 2015年 | P50・ P70 | 「P」の名前が付いた最初の機種。Wシリーズを引きついだ |
| 2018年 | P1 | 薄型・軽量のP1が出る |
| 2020年 | P14s Gen 1・ P15 Gen 1 | 画面サイズ+世代の名前になる。P15s・P17も同時に出た |
| 2022年 | P16 Gen 1・ P16s Gen 1 | 15・17型が16型のP16・P16sに変わる |
| 2023年 | P16v Gen 1 | 性能と価格のバランスをとったP16vが加わる |
| 2026年 | P1 Gen 9・ P14s Gen 7・ P16s Gen 5 | 最新の世代。Core Ultra シリーズ3を載せた |
各世代がいつ出たかは、Pの名前になってからの機種をThinkPad発売日一覧のPシリーズに、T60p以降のT pとWの時代を2005〜2012年の一覧にまとめている。1992年からの全シリーズの流れはThinkPad歴代モデル一覧で紹介している。
旧世代モデルの在庫と選び方
ワークステーションは構成によって価格が大きく変わるため、必要な性能を満たしていれば旧世代も候補になる。ただし、旧世代の多くはすでにLenovo公式での販売を終えている。
11月5日時点で公式で新品を買える旧世代はP14s Gen 6 AMDだけで、Gen 7 AMD(¥271,898〜)より安い。ほかの旧世代は中古で探すことになる。
| モデル | 狙いどころ | 公式価格 | 購入先 |
|---|---|---|---|
| P14s Gen 6 AMD | 軽さと価格 | ¥246,158〜 | 公式で価格を見る |
| P14s Gen 6 Intel | 14型でRTX PRO | 販売終了 | Amazonで探す |
| P16s Gen 4 Intel | 16型でRTX PRO | 販売終了 | Amazonで探す |
| P16s Gen 4 AMD | 大画面と価格 | 販売終了 | Amazonで探す |
| P1 Gen 8 | 薄型プレミアム | 販売終了 | Amazonで探す |
※販売終了のモデルは、Amazonの検索結果(中古・整備品を含む)へ進む。モデル名を押すと個別レビューへ進める。
中古で選ぶときは、価格だけで判断せず、GPUの有無・メモリ容量・バッテリーの状態を出品情報で確かめたい。同じモデル名でも、RTX PROなしの構成がある。
特にP16sは、Gen 5でIntel・AMDともにRTX PRO 2000を選べるようになった。16型でRTX PROを使うなら、新品のGen 5と中古のGen 4の価格差を比べてから決めたい。
よくある質問
- Pシリーズで一番安いモデルは?
-
11月5日時点のLenovo公式価格では、P14s Gen 6 AMDの¥246,158〜が最安です。最新世代ならP14s Gen 7 AMD(¥271,898〜)が最も安く買えます。
- P1とP16の違いは?
-
P1は薄型のプレミアム筐体で、持ち運びやすさやディスプレイの品質も重視したモデルです。P16は本体が大きい代わりに、GPU性能やメモリの拡張性を優先しています。11月5日時点の最安価格はP1 Gen 9が¥603,372〜、P16 Gen 3が¥460,416〜です。
- P16vとP16sの違いは?
-
P16sは16型でも持ち運びやすさを重視したモデル、P16vは携帯性よりも作業性能や拡張性を重視しつつ、P1・P16より価格を抑えたモデルです。最安価格はP16s Gen 5 AMDが¥314,182〜です。P16v Gen 3 Intelは、今日の公式価格の表示が「在庫なし」です。Lenovo公式で在庫が切れている日は「在庫なし」と表示されます。
- P14s Gen 6やP1 Gen 8は今も買える?
-
P14s Gen 6 AMDはLenovo公式でまだ購入できます。P14s Gen 6 Intel、P16s Gen 4、P1 Gen 8は公式での販売を終えているため、手に入れるなら中古になります。
まとめ|自分に合うPを選ぼう
ThinkPad Pシリーズは、軽量なモバイルワークステーションから、高性能GPUを搭載した本格的な設計・開発向けモデルまで、幅広い選択肢が用意されている。
選ぶ際に大切なのは、必要な性能を見極め、携帯性・拡張性・価格のバランスを考えることだ。
旧世代で今もLenovo公式で買えるのはP14s Gen 6 AMDだけで、価格を抑えたい人にはこちらも候補になる。
各モデルの詳しい仕様や注意点は個別レビューで確認し、自分の業務に合った一台を見つけてほしい。
シリーズごとの主なモデルの今日の価格です(11月5日時点、安い順)。
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