16型の大画面とテンキーを備えた、実用性重視のビジネスノートPC「ThinkPad L16」。
Excelや資料作成、Web会議など、日常のビジネス用途を快適にこなすThinkPadとして、幅広いユーザーに適したシリーズである。
しかし、2026年現在のラインアップを見ると、購入時には少し迷うかもしれない。
最新のGen 3にはIntel版とAMD版があり、旧世代のGen 2にはIntel版に加え、AMDのAHPとAKPが存在する。
同じThinkPad L16でも、CPU・GPU・AI性能・ディスプレイの仕様はモデルによって異なる。
特に、Gen 2 AKPは旧世代ながらCopilot+ PCに対応しており、最新のGen 3と比較する価値がある。
本記事では、Lenovo公式仕様と国内販売情報をもとに、L16の主要5モデルを比較する。
どのモデルを選べばよいのか、購入前に確認しておきたいポイントを整理した。
※本記事はLenovo公式仕様と公開情報に基づく製品比較であり、ThinkNaviによる実機ベンチマークレビューではない。
結論|どのL16を選ぶ?
まずは、5モデルの特徴を簡潔に整理しよう。
| モデル | 選ぶ理由 |
|---|---|
| Gen 3 Intel | 最新Core UltraとCopilot+ PC |
| Gen 3 AMD | Ryzen AI 400とRadeon GPU |
| Gen 2 Intel | 旧世代の価格とディスプレイの選択肢 |
| Gen 2 AKP | Copilot+ PC対応の旧世代AMD |
| Gen 2 AHP | 基本性能と価格を重視 |
最新世代を中心に検討するなら、Gen 3 IntelとAMDが候補となる。
一方、価格を重視するならGen 2も確認したい。
特にAKPは、Ryzen AI PRO 300シリーズを搭載し、NPU単体で最大50 TOPSのAI性能を備えている。
Gen 3でなければCopilot+ PCを利用できないわけではない。
L16選びでは、最新世代かどうかよりも、必要な性能と販売価格のバランスが重要である。
L16のラインアップ
L16
※価格は添付の商品カードに掲載された参考価格である。実際の販売価格・在庫はLenovo公式サイトで確認してほしい。また、Gen 3の重量はPSREF上の公称最小値であり、国内販売構成によって異なる。
L16全5モデル比較
5モデルの違いを一覧にまとめた。
スマートフォンでの閲覧を考え、まずはCPU・GPU・AI機能など、購入判断に重要な項目を比較する。
CPU・GPU・AI性能
| モデル | CPU | GPU | Copilot+ PC |
|---|---|---|---|
| Gen 3 Intel | Core Ultra 3 | Intel Graphics | 対応 |
| Gen 3 AMD | Ryzen AI 400 | Radeon 840M/860M | 対応 |
| Gen 2 Intel | Core Ultra 2 | Intel Graphics/Arc | 非対応 |
| Gen 2 AKP | Ryzen AI PRO 300 | Radeon 840M/860M | 対応 |
| Gen 2 AHP | Ryzen PRO 200 | Radeon 740M/760M/780M | 非対応 |
※表中のCore Ultra 3・2は、それぞれCore Ultraシリーズ3・シリーズ2を示す。GPUはCPU構成によって異なる。

注目したいのは、Gen 2 AKPがCopilot+ PCに対応していることだ。
旧世代のAMD版だからといって、すべてAI機能が劣るわけではない。
また、Gen 2 Intelの一部HシリーズにはIntel Arc Graphicsが搭載される。
GPU性能を重視する場合には、新旧の世代名だけでなくCPU型番まで確認したい。
Gen 3のIntelとAMD
最新世代のL16 Gen 3を検討するなら、Intel版とAMD版の違いを理解しておきたい。
どちらもCopilot+ PCに対応し、16型WUXGAディスプレイや最大64GBメモリなど、基本的な製品構成は共通している。
大きな違いはCPUと内蔵GPUだ。
最新2モデルの比較
| 比較項目 | Gen 3 Intel | Gen 3 AMD |
|---|---|---|
| CPU | Core Ultraシリーズ3 | Ryzen AI 400 |
| CPU開発コード | Panther Lake | Gorgon Point |
| GPU | Intel Graphics | Radeon 840M/860M |
| NPU | 最大50 TOPS | 最大50 TOPS |
| Copilot+ PC | 対応 | 対応 |
| メモリ | 最大64GB | 最大64GB |
| SSD | 最大2TB | 最大2TB |
| ディスプレイ | 16型 WUXGA | 16型 WUXGA |
| Thunderbolt 4 | 2基 | 2基 |
出典:Lenovo公式PSREF。
Intel版を選ぶなら
Intel版には、第3世代Core Ultraプロセッサーが搭載される。
Intel vProへの対応を必要とする企業や、Intel搭載PCを指定されているユーザーは、こちらを中心に検討したい。
ただし、Core Ultra 5とCore Ultra 7では、型番によってコア数が異なる。
詳しいCPU構成やGen 2からの変更点は、個別記事で解説している。

AMD版を選ぶなら
AMD版にはRyzen AI 400シリーズが搭載される。
特に注意したいのが、Ryzen AI 7 445とRyzen AI 7 PRO 450の違いだ。
445は6コアでRadeon 840Mを搭載する一方、PRO 450は8コアでRadeon 860Mを搭載する。
CPU・GPU性能を重視するなら、この違いは確認しておきたい。
AMD公式仕様およびTom’s HardwareのRyzen AI 400シリーズ解説でも、CPU型番によってコア数や内蔵GPU構成が異なることが確認できる。

一般的なOffice業務が中心なら、IntelとAMDのブランドだけで選ぶ必要はない。同程度の構成にしたときの価格差も確認したい。
Gen 3とGen 2の違い
Gen 3を選ぶべきか、それとも価格が下がったGen 2で十分なのか。
この判断では、最新CPUの性能だけでなく、旧世代に残るメリットも確認したい。
Gen 3で変わったこと
Gen 3では、Intel版にCore Ultraシリーズ3、AMD版にRyzen AI 400シリーズが採用されている。
Notebookcheckも2026年4月の発表記事で、L16 Gen 3は従来の基本設計を継承し、主な変更点がCPUプラットフォームにあると説明している。
Gen 3ではIntel版・AMD版ともにCopilot+ PCに対応した。
一方、Gen 2 IntelはCopilot+ PC非対応である。
WindowsのCopilot+ PC向け機能を利用したい場合には、この違いを確認しておきたい。
Gen 2 Intelの強み
Gen 2 Intelには、500nit・100% sRGBのディスプレイ構成が用意されている。
Gen 3 IntelのPSREF掲載パネルは400nit・45% NTSCであるため、画面の色域を重視するユーザーには旧世代を選ぶ理由がある。
また、Gen 2 Intelの一部HシリーズCPUではIntel Arc Graphicsを利用できる。
LaptopMediaのGen 2 Intel製品データベースでも、Intel GraphicsとArc 130T・140Tの構成が掲載されている。
AI機能を優先するならGen 3。ディスプレイやGPU構成、販売価格によってはGen 2 Intelも検討したい。
Gen 2のAKPとAHP
AMD版のGen 2を検討するなら、AKPとAHPの違いは重要だ。
両モデルは同じL16 Gen 2 AMDに属するが、CPUプラットフォームが異なる。
AKPとAHPの比較
| 比較項目 | Gen 2 AKP | Gen 2 AHP |
|---|---|---|
| CPU | Ryzen AI PRO 300 | Ryzen PRO 200 |
| 開発コード | Krackan Point | Hawk Point |
| アーキテクチャ | Zen 5系 | Zen 4系 |
| NPU | 最大50 TOPS | 最大16 TOPS |
| Copilot+ PC | 対応 | 非対応 |
| GPU | 840M/860M | 740M/760M/780M |
出典:Lenovo公式PSREF。AHPにはNPU非搭載のCPUも存在する。
AKPは旧世代でもAI対応
AKPにはRyzen AI 5 PRO 340やRyzen AI 7 PRO 350が採用されている。
いずれも最大50 TOPSのNPUを搭載し、Copilot+ PCに対応する。
また、Ryzen AI 7 PRO 350はRadeon 860Mを搭載している。
最新のGen 3 AMDと比較しても、CPUやGPUの基本構成に共通点が多い。
Ryzen AI 400シリーズは、Zen 5系CPUとRDNA 3.5世代のGPUを継承したリフレッシュ世代であるため、AKPから大きな設計変更があったわけではない。
そのため、Gen 3 AMDとの価格差が大きい場合はAKPも候補になる。
AHPは基本性能重視
AHPにはRyzen PRO 200シリーズが採用されている。
WebブラウジングやOffice、Excelなどが中心であれば、AHPでも十分に検討できる。
一方、Copilot+ PC向け機能を使いたい場合にはAKPまたはGen 3を選びたい。
AI機能まで必要ならAKP、基本的なビジネス用途と価格を重視するならAHPという選び方になる。
なお、Gen 2 AHPの販売状況は変動するため、在庫がない場合はGen 2 AKPやGen 3 AMDも比較したい。
L16共通の魅力
L16シリーズには、CPUや世代が違っても共通する魅力がある。
それが、16型ディスプレイとテンキーを中心とした実用性だ。
16型の作業環境
L16のディスプレイは、1920×1200のWUXGA解像度を採用している。
一般的なフルHDの1920×1080と比較すると、縦方向の表示領域が約11%広い。
ExcelやWord、PDFなどを使用する場合、縦方向に余裕があることは便利だ。
16型の画面なら、同じ解像度の14型と比較して文字や表を物理的に大きく表示できる。
外部モニターを接続せず、ノートPC単体で長時間仕事をする人に適したサイズである。
テンキー付きキーボード
L16はテンキーを搭載している。
数字を入力する機会が多い人には、この違いが重要だ。
特に経理、営業、会計、データ入力などの業務では、テンキーの有無がPC選びの判断材料になるだろう。
豊富な接続端子
L16には、Thunderbolt 4やUSB-A、有線LAN、HDMIなどが搭載されている。
オフィスで既存の周辺機器を使用する場合にも対応しやすい。
NotebookcheckのL16 Gen 2 AMD実機レビューでも、交換可能なメモリや豊富な接続端子が評価されている。
一方で、重量と携帯性を考えると、毎日持ち歩くよりも、デスクワークを中心とした利用に適した製品といえる。
用途別のおすすめ
ここまでの比較を踏まえ、用途別に候補となるL16を整理した。
| 用途・重視する点 | 検討したいモデル |
|---|---|
| 最新Intel CPU | Gen 3 Intel |
| 最新AMD CPU | Gen 3 AMD |
| Copilot+ PCと価格 | Gen 2 AKP |
| 高色域ディスプレイ | Gen 2 Intel |
| 基本的なOffice業務 | Gen 2 AHP |
| CPU・GPU性能 | Gen 3 AMDのPRO 450など |

OfficeやExcelが中心なら
一般的なOffice業務では、必ずしも最上位CPUを選ぶ必要はない。
CPUのグレードを上げるより、メモリを16GBから32GBへ増やす方が、実際の使い方に合う場合もある。
Gen 2を含めて価格を比較したい。
Copilot+ PCを選びたいなら
Gen 3 Intel・AMDに加え、Gen 2 AKPも候補になる。
特にAKPは、旧世代であってもNPU単体で最大50 TOPSに対応しているため、最新世代との価格差を確認したい。
長く使うメインPCなら
ThinkNaviでは、CPUだけでなくメモリとSSDの構成も重視したい。
一般的なビジネス用途なら、以下をひとつの基準とする。
| 項目 | おすすめ構成 |
|---|---|
| CPU | Core Ultra 5 / Ryzen AI 5 |
| メモリ | 32GB |
| SSD | 1TB |
| ディスプレイ | 16型 WUXGA |
| バッテリー | 57Wh |
必要以上にCPUへ予算をかけず、長期間快適に使えるバランスを重視した構成である。
L14とL16で迷ったら?
L16を検討している人の中には、14型のL14と迷っている人もいるだろう。
両者の基本的な違いは、画面サイズと携帯性である。
| 比較項目 | L14 | L16 |
|---|---|---|
| 画面サイズ | 14型 | 16型 |
| テンキー | なし | あり |
| 持ち運び | 比較的しやすい | 据え置き中心 |
| 主な用途 | 幅広いビジネス用途 | Excel・資料作成 |

毎日PCを持ち歩くならL14、デスクワークを中心に大画面で作業するならL16という考え方が基本になる。
14型の最新モデルについては、以下の記事で詳しく比較している。

まとめ|どのL16を選ぶ?
ThinkPad L16は、16型の大画面とテンキーを備えた、実用性重視のビジネスノートPCである。
2026年現在はGen 3 Intel・AMDに加え、旧世代のGen 2にも複数の選択肢がある。
最新CPUやAI機能を重視するならGen 3が候補となるが、Copilot+ PCに対応したGen 2 AKPや、高色域ディスプレイを選べるGen 2 Intelにも特徴がある。
重要なのは、最新世代かどうかだけで判断せず、必要な性能・構成・販売価格を比較することである。
特にCore Ultra 5やRyzen AI 5を中心に、メモリ32GB・SSD 1TBなどの構成を検討すると、長期間使用するメインPCとしてバランスを取りやすい。
購入時にはLenovo公式サイトで最新の構成と販売価格を確認しておきたい。







