ThinkPad好きの間でひそかに語り継がれる「大和魂ミーティング」。
名前だけは知っていたけれど、正直ちゃんと調べたことはありませんでした。でもある日ふと気になって掘り下げてみたら──これ、想像以上に“濃すぎる”イベントだったんです。
開発拠点・大和研究所のエンジニア自らが登壇し、製品へのこだわりや開発の裏話を語る。さらにユーザーと直接対話し、質疑応答も交わされる。ThinkPadファンにとってはたまらない、まさに“聖地巡礼”のような時間。
なんとこれまでに6回も開催されていたとのことで、過去のプレスリリースや参加ブロガーのレポートをひたすら読み込み、全6回の内容をまとめてみました。
…とはいえ、全く参加していないぼくがまとめるのも正直ちょっと変な気もします。でも、それでも”魂”込めて本記事を書いてみました(需要があるのはさておき…)。
ThinkPadというブランドの奥深さに、もう一度惚れ直したくなる──そんな「大和魂ミーティング」の全貌を、ぜひ一緒にのぞいてみてください。
「大和魂ミーティング」とは何か
ユーザーと開発者が直接語り合う、ちょっと特別な場
「ThinkPad 大和魂ミーティング」は、ThinkPad好きのユーザーと、その中身を作っている開発者たちが直接顔を合わせる、なんとも貴重なイベント。製品の使い心地や設計の裏話が、机を挟んでリアルに語られるなんて、なかなか他では見られないスタイルです。
初開催は2010年。それ以降、数年おきに開催されており、展示やプレゼンだけでなく、ユーザーの“生の声”をぶつけ合うディスカッションの時間も設けられています。イベントというよりは、もはや「開発現場が会場に引っ越してきた」ような雰囲気です。
……なんて、一度も出席したことないぼくがいうのもなんですが、他の有志の方のレポートを読み込んでいると、その熱量は十分に伝わってきます。歴代の名機や試作品の展示、技術者のこだわりトーク、鋭い質問が飛び交う空間は、まさにThinkPadの“魂”が見える場所なんだろうなと思います。
「大和魂」というイベント名の由来と意味
「大和魂ミーティング」という、ちょっとインパクトある名前。実はこれ、ThinkPadの開発拠点として知られる「大和研究所(神奈川県大和市)」にちなんで名付けられたものなんです。

この大和研究所、初代ThinkPad 700Cの開発を手がけた場所でもあり、IBM時代から数々の名機を送り出してきた“聖地”のような存在。日本発の開発拠点として、ThinkPadの中核を担ってきました。
とはいえ、この「大和魂」には単に地名の意味だけでなく、もっと深い意味も込められているようです。製品の思想、設計哲学、そして細部に宿るこだわり――そういった目に見えにくい“魂”を、今も受け継ぎ続けている。そんな姿勢がイベント名にもにじんでいます。
このイベントはスペック表じゃ測れない「ThinkPadとは何か?」を考える、そんな原点回帰の場でもあるように思います。
第1回(2010年頃)- 伝説の幕開け

開催情報は少ないけれど、確かに存在した初回
「ThinkPad 大和魂ミーティング」の記念すべき第1回は、どうやら2010年ごろに開催されたようです。ただし当時は公式のプレスリリースもなく、開催日や会場などの詳細は今となってははっきりしません。
それでも、参加者のブログやSNSには、当時の様子を記録した投稿がいくつも残っています。内容をたどっていくと、確かにこの“伝説の初回”が存在していたことがわかります。
そもそもこのイベントは、レノボ・ジャパン主催の、いわば「ThinkPad友の会」。参加条件に「自分のThinkPadを持参すること」といった縛りがあったというから、もうその時点でマニア度はかなり高めです。
新技術のデモや試作機の展示もあったそうですが、雰囲気は“発表会”というより“ThinkPad好きが集う濃いオフ会”といった感じ。ユーザー同士が自然に語り合い、開発者ともフランクに意見交換できるような、そんな独特の温かさがあったようです。
マニアの熱意とエンジニアのこだわりが交わる、そんな空気感が初回からすでに形になっていたのは、本当にすごいことだと思います。
参加者ブログに見る、当時の熱気と展示内容
参加された方々のブログを読んでみると、会場の雰囲気がまるで目の前に浮かんでくるような、熱のこもったレポートが多数残されています。
目玉のひとつは、伝説のバタフライキーボード搭載モデル「ThinkPad 701C」の展示。ほかにも開発中のモバイル端末や、製品化されなかった試作機まで並べられ、ファンたちは思わず足を止めて見入ってしまったようです。
また、設計思想や開発の裏話を語るプレゼンテーションもあり、まさに「ThinkPadの心臓部」に触れられるような内容だったとのこと。
会場では軽食も振る舞われていたようで、出席してないぼくが言うのもなんですが(笑)、どうやら堅苦しさはまったくなかったようです。
それぞれ自慢のThinkPadを持ち寄った参加者たちが自然に会話を交わし、技術者ともフランクに話せる――そんな温かくて濃密な空気に包まれていたようです。
この第1回があったからこそ、今も続く「大和魂ミーティング」の礎が築かれた。まさに“伝説の幕開け”と呼ぶにふさわしい初回だったのかもしれません。
第2回(2011年5月)- X1登場で話題に

出典:Lenovo for Business JP
ThinkPad X1の発表と重なった、記念すべき一日
2011年5月17日。場所は六本木ヒルズ森タワーの会議室。ThinkPadファンやメディア関係者が集う中、「第2回 ThinkPad 大和魂ミーティング」が開催されました。
この日はちょうど、初代「ThinkPad X1」の発表日。
今ではすっかり定番になったX1シリーズの“はじまりの日”でもありました。
会場にはX1の実機に加え、内部構造が見える分解展示や基板パーツなどがずらり。自由に触れる「タッチ&トライ」コーナーでは、参加者が熱心に筐体の質感を確かめたり、冷却構造を覗き込んだりと、さながら技術フェスのような熱気に包まれていました。
隣にはMacBook AirやT420sも展示され、Rapid Bootによる起動速度の比較デモなども実施。薄さやデザインだけじゃない、性能面の強みもきちんと“体験”できる構成になっていたのが印象的です。
このイベントがユニークなのは、単なる発表会ではなく「開発者とユーザーが本音で語り合う場」であること。
中盤では「私の考える最高のThinkPad」というテーマで、参加者によるプレゼンタイムもあり、実際の使い方や独自のカスタマイズ、改善要望など、リアルな声が次々と披露されました。こうしたユーザー同士の熱量が交差するイベント、まさに“ThinkPad好き”にとっての交流の場といった雰囲気ですね。
設計者たちが語った「X1開発の舞台裏」
この日、舞台に立ったのはX1の開発を指揮した田保光男さん。X1が「ThinkPad史上、最も薄いモデル」としてどう生まれたのか、その背景を情熱たっぷりに語ってくれたそうです。
普通の電圧版Core i5を、あのスリムな筐体に収めるのは簡単なことではなくて――ファンの設計からバッテリー配置、冷却構造まで、あらゆる要素をゼロから見直したそうです。特に冷却ファンには、あの「ふくろうファン(第5世代)」が採用されていて、静音性と放熱のバランスにこだわったとのこと。
そして極めつけは、田保さん本人がX1の上に乗って「この薄さでもちゃんと頑丈です!」と堅牢性を実演するというパフォーマンス。ThinkPad開発陣の“本気”が伝わる瞬間。
さらに今井拓水さんと塚本泰史さんによるThinkVantage Technologyの紹介も。省電力機能「Power Manager」や、高速起動を実現する「Enhanced Experience」、ネット会議向けの支援機能など、ソフトウェア面での進化について詳しく紹介され、特にUEFIベースの起動最適化やピークシフト復活などには参加者の関心も集まっていたようです。
ユーザーの声が、開発の現場に届く
質疑応答タイムでは、「Access Connectionsが不安定」といった厳しいフィードバックも飛び交いましたが、技術者たちはそれにも真摯に対応。問題点を受け止め、改善を約束する姿勢に、会場の空気もより温かくなっていったようです。
こうして、製品を“見る”だけじゃなく、“語り合い、育てる”場となっていた第2回大和魂ミーティング。X1のデビューとともに、大和魂イベントの存在感もぐっと深まった回でした。

第3回(2011年11月)- 意見交換会への進化
タブレット活用にフォーカスした参加型イベント
2011年11月23日、「第3回 ThinkPad 大和魂ミーティング」が開催されたようです。これまでの製品発表中心のスタイルから一転、今回は“意見交換会”がメイン。会場にはThinkPadやThinkPad Tabletのユーザー約30名が集まり、開発陣と直接やりとりする場が設けられていたそうです。

前半では、製品担当の土居憲太郎さんが登壇し、「タブレット活用術」と題したプレゼンを実施。ビジネスシーンでの実用例として、一眼レフとタブレットを組み合わせた外部モニター活用など、なかなか実践的なデモが披露されたとのこと。
その後、大和研究所の木下秀徳さんからは、ThinkPad Tabletの開発背景について詳しい解説があったようです。SkylightやThinkSlateといった過去プロジェクトとのつながりや、Android/ARMプラットフォームを選んだ理由まで踏み込んだ話が聞けたそうで、かなり濃い内容だったのではないでしょうか。
会場には実機やアクセサリ、さらには分解パーツまで用意されていたとのこと。来場者は実際に手に取りながら、改善点をフィードバックできるという、まさにユーザー参加型の設計レビュー。……だったようですが、一部の展示機では設定が不十分でアプリが使えない場面もあったようです。
最後には、SIMロックフリーの3G対応モデルの発売が発表され、ドコモが対応キャリアとして挙げられたとのこと。加えて、Android 4.0(Ice Cream Sandwich)へのアップデート予定もアナウンスされるなど、今後の展開に期待が高まる内容だったようです。
現場感あふれる意見交換でビジョンを共有
この第3回のもうひとつの柱となったのが、ユーザーとの「意見交換セッション」。とくに重視されたのは、実際に役立ったアプリや、ThinkPad Tabletの使い勝手といった“現場目線”の声。
レノボとしても、ThinkPad Tabletはビジネス向け端末として開発しているという位置づけだったようで、業務でのユースケースやノートPCとの連携方法など、実務に根ざした議論が交わされたとか。アクセサリの有用性、画面サイズ、重量といった点に関する率直な意見も出ていたようです。
また、ユーザーによるプレゼンも行われ、「ビジネスでタブレットがどう活躍できるのか」という将来像が共有されたとのこと。開発者にとっても、リアルな声を聞ける貴重な機会になったのではないでしょうか。
こうして見ると、第3回は「ThinkPadをより良くするための対話の場」として、一歩進化したイベントだったようです。開発者が語るだけでなく、ユーザーの視点を製品づくりに直接反映しようとする姿勢が感じられますね。
第4回(2012年)- 対話の深化と展示の充実
六本木開催、開発拠点との距離もぐっと近づく
2012年11月16日、「第4回 ThinkPad 大和魂ミーティング」が東京・ベルサール六本木で開催されたようです。この年は、ちょうどThinkPad誕生20周年という節目の年。イベント自体も少しスケールアップして、参加者は60名を超え、展示内容もさらに充実していたようです。
会場には、初代ThinkPad 700CやThinkPad 560Xなど懐かしの名機から、当時発表されたばかりのThinkPad X1 CarbonやThinkPad Tablet 2まで勢ぞろい。歴史と最新が交差する空間だったようで、ThinkPad好きにはたまらない内容だったのではないでしょうか。

冒頭では、20周年を記念したケーキカットセレモニーも行われ、開発メンバーや抽選で選ばれたユーザーが壇上に立ち、和やかでお祝いムードに包まれたとのこと。記念品として配られたオリジナル手ぬぐいやポストカードも、こういったイベントらしい温かみがありますね。
プレゼンテーションでは、ThinkPad Tablet 2とX1 Carbonの設計背景やコンセプトが紹介されたそうです。とくにTablet 2については、Windows 8 Proを搭載したビジネス向けタブレットとして注目を集め、木下秀徳さんの説明からは、設計や堅牢性、ペン対応などに込めたこだわりが伝わってきたようです。
Ustreamによるライブ配信や、Twitterでの参加者以外からのフィードバック受付など、オンラインとの連携も積極的に行われていたとのこと。物理的な会場にとどまらず、より広い層とのつながりを意識したイベントだったようです。
“聖地”的イベントとしての存在感
この回でも、参加者からのリアルなフィードバックを大切にした構成が印象的だったようです。恒例となった意見交換のセッションでは、利用実態に基づいた要望やアイデアが次々と共有され、開発チームも真剣に耳を傾けていたとか。
中でも会場をわかせたのが、キーボードに関する議論。「クラシック(7列)キーボードをCTOで選べるようにしてほしい」というユーザーの声に、拍手が起きるほどの共感が集まったそうです。それに対して開発陣が丁寧に説明を返す場面もあったようで、単なる製品説明では終わらない“対話”の場だったことがうかがえます。
また、ユーザー代表によるプレゼンでは、「仕事を通じて使ってきたThinkPadの変遷」や「大和研究所への関心」など、単なる道具を超えたThinkPadへの思いが語られたとのこと。ファンとブランドとの深いつながりを感じさせる時間だったようです。
この第4回を通して、「ThinkPad大和魂ミーティング」は単なるイベントではなく、“聖地”的な意味合いを持つ存在になってきた印象です。次回も参加したい、もっと多くの人に届けたい──そんな声が自然とあがったとしても不思議ではありません。
第5回(2022年)- 30周年を祝う節目の集い

ThinkPadの歩みを支えてきた開発者たちが続々登壇
2022年、ThinkPadが誕生してからちょうど30年。その記念すべき年に、第5回「ThinkPad 大和魂ミーティング」が開催されました。前回からじつに10年ぶりとなったこのイベントは、ベテランファンから最近興味を持ち始めた人まで幅広い参加者が集まる、まさに節目の集いとなったようです。
会場では、これまでThinkPadの進化を支えてきたエンジニアの方々が登壇し、設計の裏話や開発エピソードをたっぷり披露。キーの打鍵感やトラックポイントの形状、放熱設計やカーボン素材の採用に至るまで、細部へのこだわりが語られたとのことです。
登壇者はThinkPadのロゴカラーをあしらった特製Tシャツで登場。若手開発者の姿も多く見られ、「ThinkPadはまだまだ進化を続けるんだ」という頼もしさも感じられたとか。ある開発者の「日本のものづくり精神がThinkPadに息づいている」という一言には、会場の多くのファンがうなずいていたようです。
恒例のクイズ大会も開催され、ThinkPadの歴史や技術にまつわるマニアックな問題が出題されたそう。正解者には記念グッズが贈られ、終始なごやかな雰囲気だったようです。

懐かしの名機と未来の革新が一堂に
展示コーナーも充実していて、初代ThinkPad 700Cから最新モデルまでがズラリと並んでいたとのこと。中でも注目を集めていたのが、トラックボールを搭載した「ThinkPad 220」や、手のひらサイズの「Palm Top PC110」など、一風変わった挑戦的なモデルたち。いま見ても「面白いなあ」と感じるような工夫が満載だったようです。
展示された機体の多くは再塗装が施されており、どれも美しい状態でお披露目されていたとか。中には1台あたり50万円以上かけてレストアされたものもあったそうで、ThinkPadというブランドにかける企業の本気度が伝わってきますね。
そして、未来を象徴する存在として「ThinkPad X1 Fold(第2世代)」も展示されていたそうです。折りたたみ式の大画面ディスプレイや、独特のヒンジ構造、バッテリーの配置などについても詳しく説明され、来場者は最先端のノートPCの可能性に触れる機会となっていたようです。
ちなみに、Zシリーズなど一部のモデルは展示の対象外だったとのことですが、展示されていた機種をじっくり触る参加者の姿からも、製品に対する関心の高さがうかがえました。
イベントの最後には、30周年記念のノベルティ配布も行われ、ThinkPad 700と同じサイズのクッションケースや年表、ネックストラップなどが来場者にプレゼントされたそうです。
昔からのファンにとっては懐かしく、新しい世代にとっては未知の魅力が詰まった今回のミーティング。まさにThinkPadの過去と未来が交差する、特別な時間だったのではないでしょうか。
第6回(2023年)- 現在と未来をつなぐ場に

ThinkPad 30周年記念第5回大和魂
ユーザーとのQ&Aセッションがとにかく熱かった
2023年に開催された第6回「ThinkPad 大和魂ミーティング」は、最新モデルの展示や技術紹介に加えて、「ユーザーとの対話」に大きくフォーカスした構成だったようです。中でも特に盛り上がったのが、開発者とユーザーによるQ&Aセッション。
「トラックポイントの高さってどう決めてるの?」「なぜ今でも6列配列のキーボードなの?」──そんなコアな質問が次々と飛び出し、それに対して現場のエンジニアが丁寧に、そして時には少し照れくさそうに答えるという、なんともリアルで温かいやりとりがあったそうです。
一見マニアックに見える質問でも、そこにこめられた製品への思いや使い心地へのこだわりは、どれも本質的。そうした声に対して正面から向き合う姿勢が、ThinkPadというブランドの信頼を支えているんだと実感させられるようなセッションだったようです。
設計者のリアルな声に、会場がぐっと引き込まれた
今回は、普段なかなか表に出てこない設計・開発メンバーが続々と登壇し、それぞれの担当パートにかけるこだわりや、開発の裏話を語ってくれたそうです。
たとえば「1gでも軽くするために、どれだけの部品を見直したか」とか、「海外の開発チームと設計思想が食い違って苦労した」なんていう、現場ならではのエピソードも飛び出して、聞いている側も思わず前のめりになってしまうような内容だったとか。
AIによるパフォーマンス最適化の工夫や、静かなファン設計を目指して何度も試作を重ねた話など、今のThinkPadがどう作られているのかを知る上で、貴重な体験の場になっていたようです。
「道具」としての信頼性だけでなく、「文化」として愛され続ける理由が、このイベントにはぎゅっと詰まっていたんじゃないかと思います。参加できていなくても、その空気はじゅうぶん伝わってくる内容でした。
なぜ「大和魂ミーティング」は特別なのか?
スペックの話だけじゃない、“思想”を共有する場
「ThinkPad 大和魂ミーティング」は、いわゆる新製品の発表会とはちょっと違います。単に「こんなスペックです」「こんな機能がつきました」といった説明にとどまらず、「なぜこの設計になったのか」「どんな思いで作られたのか」といった、“ものづくりの哲学”そのものが語られるイベントなんです。
しかも、それを話してくれるのが、実際に開発に携わっているエンジニア本人たち。普段カタログや公式サイトではなかなか触れられない、試行錯誤の裏側やこだわりが、開発者の口から直接語られるというのは、本当に貴重な体験だと思います。
質問コーナーもただの質疑応答ではなく、「こうしてほしい」「こうだったらもっと使いやすい」といった、ユーザーの声がその場で届く双方向のやりとりが魅力のひとつ。そういう“対話”があるからこそ、ThinkPadファンの間でもこのイベントは「特別な場」として大切にされているんじゃないでしょうか。
“ただの展示会”じゃない、動いて語るリアルなThinkPad
もうひとつ、大和魂ミーティングならではの特徴が、「展示されている機種が本当に“生きている”」ということ。
初代ThinkPad 700Cやバタフライキーボードの701Cといった名機はもちろん、参考展示の試作機まで、実際に動く状態で展示されていて、参加者が自由に触れられるんです。見ているだけでなく、「実際に手にとって感じられる」というのは、ガジェット好きにはたまりません。
それだけじゃなく、「この機種はなぜこの形なのか」「なぜこの配置なのか」といった背景まで、開発者がその場で直接解説してくれることも。ThinkPadに込められた技術的な工夫や、当時の時代背景まで含めて理解できるのは、本当に“濃い”体験です。
そうした一つひとつのやりとりや体験が、「ただの道具」だったはずのThinkPadに、特別な意味や愛着を与えてくれる──大和魂ミーティングは、まさにそんな場所だと思います。過去と今、そしてこれからのThinkPadに触れられる“リアルな交差点”のようなイベントです。
まとめ – ThinkPadに息づく“開発者の物語”を感じて
「ThinkPad 大和魂ミーティング」は、ただの製品発表会じゃありません。
そこにあるのは、ThinkPadをつくり続けてきた人たちのこだわりや挑戦、そしてものづくりへの真摯な想い。そんな“開発者の物語”にふれられる、ちょっと特別な時間です。
歴代モデルや試作機を間近で見て、実際に開発に関わったエンジニアの声を聞くことで、「ああ、このThinkPadはこういう背景があって生まれたんだ」と実感できる。
スペック表には載らない“深み”や“温度感”に気づかされる、そんな場なんだと思います。
だからこそ、ThinkPadはただの道具にとどまらず、長く使える「信頼できる相棒」として、世界中のプロフェッショナルから選ばれ続けているのかもしれません。
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シリーズごとの違いや、プロから愛される理由がきっと見えてくるはずです。


ThinkPadに込められた“魂”を知ることで、きっとあなたにとって最適な1台が見えてくるはずです。