2025年に登場したThinkPad X1 2-in-1 Gen 10は、14インチのプレミアム2-in-1 PCの完成形とも言えるモデルです。
しかし、購入を検討する際に最大の壁となるのが、「ILL」と「IAL」という2つのモデルが存在すること。見た目は全く同じですが、中身(CPU)は別物と言っていいほど異なります。
- ILL (Lunar Lake): バッテリー持ちとAI性能重視
- IAL (Arrow Lake): 処理性能と拡張性(メモリ64GB)重視
この記事では、Gen 10の全体的な特徴(Aura Editionや2-in-1機能)を解説しつつ、この複雑な2モデルの違いを整理し、あなたがどちらを選ぶべきかナビゲートします。
公式サイトで販売中の最新ラインナップ
ThinkPad X1 2-in-1 Gen 10には、以下の2系統がラインナップされています。まずは価格と大まかなスペックを確認しましょう。
X1 Carbonとの違いと2-in-1シリーズの立ち位置
兄弟機である「X1 Carbon Gen 13」と迷っている方も多いでしょう。 決定的な違いは「重さ」と「柔軟性」です。
- X1 Carbon (約980g〜): 「軽さは正義」。クラムシェル(普通のノートPC)型。
- X1 2-in-1 (約1.35kg〜): 「万能性」。360度回転ヒンジとペン入力対応。
「1gでも軽く」ならCarbonですが、「ペンでメモを取りたい」「画面を回して動画を見たい」「金属ボディの高級感が好き」という方は、約370gの重量増を許容してでもX1 2-in-1を選ぶ価値があります。

【徹底比較】ILL(Lunar Lake)vs IAL(Arrow Lake)
ここが本記事のハイライトです。同じ「Gen 10」でも、搭載する心臓部(CPU)によって得意なことが正反対です。
スペック違いの早見表
| 項目 | ILL (Lunar Lake) | IAL (Arrow Lake) |
| CPU世代 | Core Ultra Series 2 (200V系) | Core Ultra Series 2 (200U/H系) |
|---|---|---|
| 得意分野 | 省電力・モバイル・AI | ハイパワー・大容量処理 |
| メモリ | 最大 32GB (増設不可) | 最大 64GB (増設不可) |
| AI性能 (NPU) | 40+ TOPS (Copilot+ 対応) | 10~20 TOPS (Copilot+ 非対応) |
| バッテリー | ◎ 長持ち (動画約16時間) | ◯ 普通 (動画約14.3時間) |
| 冷却ファン | 静音性重視 | パワー重視 (高負荷時回る) |
| セキュリティ | 標準的 | Privacy Guard 液晶選択可 |
バッテリーとAI重視なら「ILL (Lunar Lake)」
メモリをCPUに統合した画期的な設計により、劇的な省電力を実現しました。ACアダプターを持ち歩かずに一日中仕事をしたいならこちらです。Copilot+ PCにも準拠しています。

パワーと拡張性重視なら「IAL (Arrow Lake)」
従来の進化系とも言えるパワフルな構成です。動画編集や開発環境などで「メモリ32GBじゃ足りない(64GB欲しい)」という方や、CPUのコア数が必要な重い処理をする方に最適です。

Gen 10共通の新機能「Aura Edition」
Gen 10はすべてのモデルが「Aura Edition」として販売されており、AIを活用した新しいユーザー体験(UX)が実装されています。これはILL/IAL共通のメリットです。
Smart Share(スマホ連携)

スマホをPCの画面端に「コンコン」と当てるだけで、撮影した写真がPCに転送されます。ケーブルレスで資料作成がスムーズになります。
Smart Mode(シーン最適化)

- Shield Mode: カフェなどで背後に人が立つと、カメラが検知して自動で画面をぼかします(のぞき見防止)。
- Wellness Mode: 姿勢が悪くなったり、長時間作業が続くとアラートを出してくれます。
TrackPoint クイックメニュー

キーボード中央の「赤ポッチ」をダブルタップすると、これらのAI機能設定に即座にアクセスできるランチャーが起動します。
2-in-1ならではの活用メリット

X1 2-in-1を選ぶ最大の理由は、その形状変化にあります。
- ペン入力: 本体側面にマグネット吸着するペンで、PDFへの赤入れやアイデアスケッチが可能です。
- スタンドモード: キーボードを後ろに回せば、新幹線の狭いテーブルでも動画視聴やWeb会議が快適に行えます。
- テントモード: 省スペースで自立するため、対面営業でのプレゼンツールとして優秀です。
まとめ:あなたはどっちを選ぶ?
ThinkPad X1 2-in-1 Gen 10は、AI時代のモバイルワークを支える最高峰の2-in-1です。最後に、ILLとIALの選び方を整理します。
- 外出が多く、バッテリー持ちを最優先したい。
- AI機能(Copilot+)をフル活用したい。
- 事務作業やWeb会議が中心で、メモリは32GBあれば十分。

- 動画編集や開発など、ヘビーな処理を行う。
- メモリは64GBないと不安だ。
- バッテリー持ちよりも、絶対的な処理速度が欲しい。

型落ちのGen 9や、軽量なX1 Carbonも比較検討してみてください。




